はじめに
大変ご無沙汰しておりました。
ひつじです。
長かった実務補修を乗り越え、ようやく中小企業診断士登録まであと一歩となっております。
まあ実際実務補修は3月中旬には全て終わってたので、ブログ放置はただの怠慢です。
今後も細々と続けていけたらと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
R5事例Ⅱについての所感
前回の続きで、再現答案と出題趣旨を比較検証をしていきたいと思いますが、
まずはR5事例Ⅱに関しての私の所感を語りたいと思います。
試験当日、事例Ⅰの蕎麦屋をなんとか事業統合させ、次はマーケ主体の事例Ⅱ。
ふぞろいで過去問解いてても、比較的点数が取れていたのが事例Ⅱ。
過去の事例Ⅱが、R4肉屋、R3豆腐屋、R2ハーブ屋、R1ネイルサロン、H30旅館、H29寝具屋で、
1/2が食べ物関係(ハーブ屋さん微妙ですが。)
そして今回の事例Ⅰが蕎麦屋。
流石に食べ物系はないだろう、いや、予想を翻して食べ物系かもしれない、何屋が来るんだ、オラワクワクすっぞと、気持ちだけはスーパーサイヤ人状態でいた所、配られた問題に書いてあったのはスポーツ用品店。
私は根っからの文系ひつじ。
ここまでの生活にあまり関わりのないスポーツ用品店。
それでも、アウトドアとかスニーカーが好きなので、少しは親和性があるかと思いきや、
野球特化のスポーツ用品店。
せめて問題の中で差別化集中させてくれれば良いのに....。
「同情するなら、差別化集中させてくれ。」と思いながらも、
否、試験とは無常であり、同情など存在しないなどという瞑想ならぬ迷走から始まったのを覚えております。
それでも試行錯誤しながら、一先ず答案は埋めたし、内容もそんなに外してないんじゃないかと終わった瞬間思いました。
サブスクも書けたし。
よし、稼ぎ頭が出来た。
手持ちポケモンに伝説ではないけど、バンギラスくらいの奴捕まえた!!
あとは事例Ⅲをフレームワークで片付けて、事例Ⅳの足切りを回避する。
それが出来れば、もしやの合格があるのではと、自信と勇気を与えてくれたのがR5事例Ⅱ。
でも結果的には4事例中3番目の点数、67点。
いや、充分なんですよ。60点超えてますし。
そんなに自信のなかった事例ⅠとⅢが自分でもよく分からないほど点数が良く、
自信のあった事例ⅡがⅠとⅢの点数を下回るということを、得点開示を見るまで、微塵も想像できなかったです。
2次試験はあくまで相対評価試験なので、自分の感覚は良くも悪くも通用しないという事が、
とても良く理解出来ました。
出題の趣旨と再現答案(事例Ⅱ)
そんなわけで、R52次試験の出題趣旨と再現答案の比較(事例Ⅱ)をやっていきたいと思います。
事例Ⅰはこちら
出題趣旨はこちら
https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/010_c_r05_shiken/R05_2ji_shushi.html
事例Ⅱ
問1 B社の現状について、3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から150字以内で述べよ。
【出題趣旨】B社内外の経営環境を分析する能力を問う問題である
【ひつじ再現答案】
顧客は近隣公立小中学校、少年スポーツチームの親子、社会人野球チーム、近隣住民。競合はスポーツ用品の専門店及び大型量販店。自社の強みは豊富な野球用品の品揃えと子供に合った提案力、加工技術と併設作業所、オリジナル用品対応力、指定業者選出、確実納品、弱みは他スポーツ用品の品揃えと高価格。141文字
出たー、3C分析!!と危うく本番で声を上げそうになるくらい、前年度とまるっきり同じ設問。
しかも150文字の30点問題。
最初から生死を分けるだろう問題。しかも出来なきゃ死ぬ方の問題。
だから与件からとにかくキーワードを拾って詰め込み作業。
圧倒的な量によるリスクオフ。
改めて再現答案を書いてみると、70点いかない理由はこれだ。
もう少しキーワードを絞って、選んだ理由を書いた方が良かったのかもしれない。
大型量販店→低価格の大型量販店とか。
文章もキーワードの羅列で、論理的では無いし。
ここはどう得点するかの試験戦略の問題かもしれません。
問2 低学年から野球を始めた子どもは、成長やより良い用品への願望によって、ユニフォーム、バット、グラブ、スパイクといった野球用品を何度か買い替えることになるため、金銭的負担を減らしたいという保護者のニーズが存在する。B社は、こうしたニーズにどのような販売方法で対応するべきか、プライシングの新しい流れを考慮して、100字以内で助言せよ(ただし、割賦販売による取得は除く。)
【出題趣旨】顧客のニーズに対応した販売方法について、プライシングの観点から B 社に助言する能力を問う問題である
【ひつじ再現答案】
中古品買取販売、サブスクリプション導入により、金銭的負担の心象を下げる。豊富な野球用品の品揃えと子供に合った提案力を活かした商品サービスの高付加価値化により、顧客愛顧向上を図り、満足度を上げる。 97文字
答えがR5合格の世代名「サブスク世代」と命名された象徴的問題。
何故浮かんだかはわかりませんが、瞬時に「サブスク」「中古品買取販売」の2つの回答の骨子は浮かびました。
この2つをやれば、サブスクの際、途中で交換された商品や償却し終わった商品は中古販売で売れるので、良いのではと。
ただここからが問題で、「あれ、サブスクサブスクいうけど、正式名称ってなんだっけ!?サブスクリプション!?サブスプリクション!?てゆうかサブスクって略して書いたらマズイの!?どうなの!?」という答えの趣旨からは外れた部分で悩みに悩みました。
結果サブスクリプションと書いたはずですが、それも正直本当に書けたかわかりません。もしかしたらサブスプリクションって書いてるかもしれない...。
こうゆう与件に無い答えを導き出さないといけない問題って、幅広い知識と流行を知りながら、更にあのど緊張状態の中でアウトプットしなければならないという個人的には非常に難しい問題だと感じました。
答えが出る出ないは正直時の運な気がします。
例えど真ん中の答えが出なくても、「金銭的負担」や「新しいプライシング」辺りに関連する答えが何かしら書けてれば、0点にはならないはず。
分からなくても、何かしら回答を書くことはきっと大事だと思いました。
問3 女子の軟式野球チームはメンバー獲得に苦しんでいる。B社はメンバーの増員のために協力することになった。そのためにB社が取るべきプロモーションやイベントについて、100字以内で助言せよ。
【出題趣旨】B 社が新たな顧客を開拓するためのプロモーション戦略およびイベントの実施について、助言する能力を問う問題である。
【ひつじ再現答案】
高い加工技術やオリジナル用品対応力を活かし、女子向け野球用品を開発、野球の体験イベントを開催し、商品やイベントの様子をSNS等で発信。近隣公立小中学校や少年スポーツチームと連携、女子生徒姉妹等へ訴求する。
「ナニコレ。」
問題見た時に思いました。
だから言ったじゃん。「同情するなら差別化集中させてくれ」と。
既に差別化集中している所を題材にするから、こんな超間接的な顧客獲得の問題が出てくるんだよと。
とは言え、この問題ほど答えは与件文の中にあるを体現した問題はないとも言えます。
ただこの問題、プロモーション戦略とイベントの2つを答えないといけない。
イベントといえば体験。これは過去問から教えてもらっていたので思いついたけど、
女子向けのプロモーションか...。
女子が好きなもの=かわいいもの
「え、ナニコレ、かわいい!」という言葉の先にあるものが全然可愛く見えないおじさんには、非常に難易度の高い問題。
がしかしここはB社の強みに頼るんだ。高い加工技術、オリジナル用品対応力で、かわいい女子向け野球用品を作るんだ。
ピンク色でリボンのついた野球用品を入れるエナメルバッグ!
猫耳のついたヘルメット!!
無駄にファーでモコモコしたバッティンググローブ!!!
でも二人いる娘に、雑貨屋や服屋で「これ可愛くない!?」と勧めてみては、何度も白い目で見られている、かわいいが分からないおじさんが、答えにかわいいを書くわけにはいかない。
そもそも中小企業診断士というお堅い資格試験の解答に「かわいい」「可愛い」「CAWAII!!」なんて書くことが、果たして正解なのか。
そんなことを考えながら、最終的には非常に無難な文章になりましたとさ。(笑)
問4 B社社長は、長期的な売上を高めるために、ホームページ、SNS、スマートフォンアプリの開発などによるオンラインコミュニケーションを活用し、関係性の強化を強化を図ろうと考えている。誰にどのような対応を取るべきか、150字以内で助言せよ。
【出題趣旨】重要な顧客との関係性を強化するためのオンライン・コミュニケーション戦略について、助言する能力を問う問題である。
【ひつじ再現答案】
少年スポーツチームの監督、メンバー、保護者とB社を繋ぐスマートフォンアプリを開発。購入記録DB化、SNS等による相互交流等図れるようにし、オンラインアドバイス等リアルタイムに行い、デジタルポイントカード等も導入し、顧客要望収集、顧客愛顧生涯価値を高める。HPに野球用品を専門にしている旨掲載、広く訴求を行う。
デジタル系問題=DRINKですよ。データベース、リアルタイム、一元管理、ネットワーク、コミュニケーション。
ほぼDRINKに右ならえで書きつつ、過去問にもあったポイントカードも加えつつ、効果を記載。おっとホームページにも触れとかなきゃということでこんな答えに。
でも後で色んな方の再現答案を拝見して、すごい大事なキーワードが抜けている事実に気づく。
「ICT企業に勤めている30代の長男」
なぜ書かなかったのか。キーワード採点なら、間違いなく配点高いやつ。
「いやいや、ICT企業に勤めてたからって、アプリ作れるかどうか分からんでしょ。ICT企業で開発をしていたとか、エンジニアだったとか書いてあれば書くけど、人事とかだったらどうするんだい。」といういちゃもんをつけて、書かなかったミスを闇の彼方へ葬り去りました。
まとめ
そんなわけで、長くなりましたが、事例Ⅱの再現答案分析終了!
こうやって分析してみると、出来たと思ってたけど、結構肝心な所が書けてなかったり、
キーワード詰め込みで文章が破綻してたりで、実際は出来てなかったということが分かりました。
点数としては
問1 18点 問2 16点 問3 15点 問4 18点
合計67点辺りかと思います。
でもやっぱり2次試験の中で事例Ⅱが一番面白いと感じた振り返りでした!!