2次試験

R52次試験得点開示と再現答案分析①

はじめに

令和6年1月31日に中小企業診断士2次試験の合格発表があり、その翌日2月1日に簡易書留にて合格証書と共に得点開示ハガキが同封され届きました。

X(元Twitter)の診断士界隈では、得点開示祭がなされ、大変盛り上がりを見せております。

折角なので熱冷めやらぬ内に、R5 2次試験の得点開示及び試験自体についての感想を綴っていきたいと思います。

ひつじの得点結果

さて早々にひつじが何点取ったか。

得点開示のハガキをお見せ致します。

ドゥルルルルルルルー(ドラムロール)

ジャン!!

とんでもねー!!

シンジらんねー!!!

いやーハガキ3度見しましたよ。別の受験生のハガキ届いたかと思いました。

試験当日の印象としては、事例ⅠとⅢはとりあえず書けたけど、なんとも言えない感じ。

事例Ⅱは一番書けた印象。

事例ⅣはCVP、NVPの計算はほぼ出来ておらず、足切りだけは避けてほしい。

なので、事例Ⅱがエースで、その得点で事例Ⅳを補い、事例ⅠとⅢがそれぞれ補い、どうにか240点超えてくれと思ってました。

【予想(願い】

事例Ⅰ 62点

事例Ⅱ 75点

事例Ⅲ 60点

事例Ⅳ 45点

計242点

【結果】

事例Ⅰ 81点

事例Ⅱ 67点

事例Ⅲ 73点

事例Ⅳ 57点

計278点

自分の予想全く当たっとらん。

どないなっとんねん。

何が起きた事例ⅠとⅢ。

もうちょっと頑張れ事例Ⅱ。

よく耐えた事例Ⅳ。

採点基準分からん。本当に分からん。

ちょっとブログ書きながら、再現答案と合格発表と同時に出された出題の趣旨

https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/010_c_r05_shiken/R05_2ji_shushi.html

と見比べながら、考えていこうと思います。

出題の趣旨と再現答案(事例Ⅰ)

事例Ⅰ

問1 統合前のA社における①強みと②弱みについて、それぞれ30字以内で述べよ(20点)

【出題趣旨】 X 社との経営統合前における A 社の内部環境を分析する能力を問う問題である。

【ひつじ再現答案】 

強みは①県道沿いの立地②相互協力自主問題解決を行う組織風土。 30文字

弱みは高齢化による原材料仕入不安定と顧客減少。 23文字

強みはコシの強い自前蕎麦を書くか、県道沿いの立地を書くか、文字数的にめちゃくちゃ迷って、県道沿いの立地を書きましたが、いろんな方の再現答案を見ると、蕎麦のことを書いた方が多く、県道沿いの立地はほぼ確認出来ずで、白目。

弱みも強引にガッチャンコしすぎたし、後から考えたらまだ顧客の高齢化はしてるけど、減少はしてないことに気づき白目。

結果的に趣旨を見ると、一先ず統合前の内部の強み弱みを書けてれば、大外しはしなかったのかな。

15点くらいかな。

問2 A社の現経営者は、先代経営者と比べてどのような戦略上の差別化を行ってきたか、かつその狙いは何か。100字以内で述べよ。(20点)

【出題趣旨】A 社の現経営者は、入社以来、父である先代経営者と異なる経営戦略を展開してきた。本問は、A 社を取り巻く経営環境の変化に伴い、過去の経営戦略との違いとその目的について、考察する能力を問う問題である。

【ひつじ再現答案】

メニュー変更や出前中止により経営資源を蕎麦に集中させ、店舗改装により顧客を地元ファミリー層に絞り、オリジナルメニュー開発や接客の質を上げ、高単価、顧客増加を図り、競合との差別化による売上向上を狙った。 100文字

これは書けたと思いました。異なる経営戦略=差別化集中戦略 その内容と効果と結果=狙い。

しかもピッタリ100文字!!ひょっとして文字ピタリ賞があるんじゃないのかい!どうなんだいっ!?

でも満点は出さないだろうから18点くらい。

問3 A社経営者は、経営統合に先立って、X社のどのような点に留意するべきか。100文字以内で助言せよ。(20点)

【出題趣旨】今後、顧客や商品サービス、立地や店舗オペレーションなどの面で異質な2社(A 社と X社)が経営統合するに当たって、A 社経営者が事前に留意しておくべき、経営戦略や経営組織に関わる諸課題を分析する能力を問う問題である。

【ひつじ再現答案】

①店舗間の距離が近いことによるカニバリズムの発生②X社社員の退職リスク③接客や商品の質の違い④組織風土の違いによる混乱のリスクがある為、両社統合によるシナジー効果にて対応していく。 90文字

問題見た瞬間に「留意!?」と思いました。要は注意点を挙げろってことなのか。問題文の時点で既にメダパニかけられた気がしました。

後日予備校各社の解説を見ると、留意点だから気をつけるべき点だけ挙げれば良いとの情報を見て白目。シナジーとか書いちゃったよ。

あとカニバリズムとか誰も書いてない。そもそも3kmの距離を勝手に近いと思ったけど、後から考えたらそんなに近い距離じゃないかもしれないと感じたりして白目×2。

でも今回の結果を見たら、そんなに間違えじゃないのかもしれない。カニバリズムポエムに点が入っているか分からないけど、②〜④は与件文から拾ってきているから、大外しはしてないのかな。やはり与件文からキーワードを拾って多面的に答えることが大事と痛感した問題でした。

与件文に無いキーワードを使うと、受験生の中ではポエム判定される傾向があるみたいですが、一次出題範囲のキーワードを使って、ある程度与件文の内容に沿ってれば、ゼロ又はプラスは合っても、マイナスはないのかもしれませんね。

16点くらいかな。

問4 A社とX社の経営統合過程のマネジメントについて、以下の設問に答えよ。

(設問1)どのように組織の統合を進めていくべきか。80字以内で助言せよ。

【出題趣旨】A 社と X 社の経営統合プロセスにおいて、どのように統合後の経営の方向性を共有し、いかに両社間の意思疎通などを図るかについて、考察する能力を問う問題である。

【ひつじ再現答案】

現経営者の協力を得ながら、社員に今後の方向性や待遇など伝え、不安軽減を図ると共に、接客、調理技術、組織風土等社員教育を行い、士気向上、組織活性化を図る。 76文字

問題用紙にメモで「デューデリジェンス」と書いてあるくらい、書こうかどうか最後まで迷いましたが、会社や事業の統合にデューデリするのは分かるけど、あくまで組織の統合であって、そこにデューデリはちょっと違うのかなと思って、書くのは止めました。

あと色んな方の再現答案や予備校の解答に登場するスター「A社の接客リーダー」を登場させず、X社経営者を登場させたことに白目でしたが、口述試験対策で与件文を読んでいる時、X社経営者が社内の横のつながりを補う存在だったことを再確認し、更に今回の点数を考えると、X社経営者は去り行く燻し銀バイプレイヤーだったのではないかと思います。

ほかの記述は目的、待遇、風土、教育、士気向上、組織活性化等、全ノウハウ、全知識、ふぞろいからのテンプレ記載です。PMIの問題がくるかもしれないなと予測はしてたので、概要は理解してましたが、具体的な事例の中で誰が何をするまで文章として書くのは大変だということが分かりました。

16点くらいかな

(設問2)今後、どのような事業を展開していくべきか。競争戦略や成長戦略の観点から100字以内で助言せよ。

【出題趣旨】A 社と X 社双方の弱みを克服し、互いの強みを活かしていける競争戦略を立案すると共に、経営統合によるシナジーを活かせる今後の成長戦略を描く能力を問う問題である。

【ひつじ再現答案】

外国人観光客や若者等SNSやグルメアプリを利用する顧客に対し、地元産高品質な原材料使用した高付加価値高単価メニューを提供し、SNSやグルメアプリにて広く訴求する差別化集中戦略により、愛願向上、売上向上を図る。 100文字

まさに「だなどこ」フレームワーク。競争戦略は差別化集中という単語をきちんと書けましたが、成長戦略はノータッチ。試験の緊張から、「成長戦略ってなんだっけ...?」と、頭から消し飛ぶ事態。

しかも色々書きたいキーワードがある中、100字で答えなければならない難しさ。

更に事例Ⅰでマーケ寄りの問題に見えるようにして、戦略の問題にしている所がいやらしい。

結局これ成長戦略は新商品開発戦略になるのか、新市場開拓戦略になるのか、どちらなんだろう。今でも分からない以上、いっそ書かなくて良かったのかもしれない。

そして完全にX社メインで書いてしまいそうになるけど、問題と出題趣旨を見ると、全社的な形で本来は書かないといけないのかな。

コンプリメントとシナジー効果両方を組織統合により達成すること、すなわちA社の仕入れとX社の弱々しい組織をそれぞれの強みで補った上で(コンプリメント)、高付加価値高単価のメニューを開発(シナジー)する必要があり、その上でターゲットは食べ歩きブラザーズにして、効果を書く。でもこれを100文字で書くの厳しくないですか。

妄想すると、一見の客を駅前X社店舗で捕まえつつ、「美味しかったから、今度家族連れでいこう!」となり、A社店舗へ誘導する的なことも書きたくなりました。

こう書いていくとアンゾフの成長マトリックスのどこにでも当たる気がしてきて、何が正解か分かりません。

ただまあだなどこフレームワークのおかげで、大外しはしてないから、これも16点くらいかな。

そんなわけで

問1 15点 問2 18点 問3 16点 問4(1)16点(2)16点 計81点

という内訳なんじゃないかという予想です。

事例1まとめ

改めて得点がわかった状態で、与件文と問題文と出題趣旨と再現答案を見ると、なんとなく各問題の点数が浮かび上がってくる感じはあります。

あとマーケっぽい問題だけど、やっぱり組織・戦略という事例Ⅰの観点で答えなければならないということが重要なんでしょうね。

意図的にトラップかけてるのかどうなのか。

きっとカニバリズムと燻し銀バイプレイヤーと文字ピッタリ賞でプラスアルファがなされたのでしょう。

そして問題数5問と配点が20点づつというある種バランスが取れた構成が、味方になったのか、敵になったのか。

私的には上手いことリスク回避しながら、点を取れてるので、味方だったかなと思います。

30点問題があるかどうかで、大分解答の戦略を考える必要がありますよね。

あとは相対試験なので、想像以上に平均が低かったのかな。

そうじゃなきゃ、私のこの点数は説明つかないんだよなあ。

というわけで、今回はここまで。

事例Ⅰ振り返るだけで、かなりの時間が溶けました。

あかん、実務補習の診断報告書やらないけないのに、何してるんだろう....。白目。

事例Ⅱ以降はまた今度ということで。

続く

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